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副鼻腔炎(蓄膿症)

鼻の構造について

 

副鼻腔炎の原因は

~感染症・虫歯・アレルギー・鼻中隔弯曲症・真菌が多いです~

 

副鼻腔炎が起こる原因としては、まず風邪などのウィルスや 細菌の感染によって鼻腔に炎症が起ります。副鼻腔は鼻腔とつながっていますから、副鼻腔にも炎症が及びます。これが副鼻腔炎になります。感染が長引くほど膿の排出が難しくなり、急性から慢性副鼻腔炎へと進展してしまう可能性が高くなります。この他にも、ハウスダストや花粉によるアレルギーや、喘息などが副鼻腔炎を治りにくくする場合もありますし、鼻中隔弯曲症や中甲介蜂巣などの骨構造の異常も悪化因子となり得ます。

 

副鼻腔炎の種類は

  1. 急性副鼻腔炎

30日未満で治る副鼻腔炎です。

原因はウイルス・細菌の感染やむし歯が原因となります。炎症の強さによっては、副鼻腔の入口が閉鎖して副鼻腔から膿の排出ができなくなり、頭痛や顔面痛、眼痛が生じます。急性の場合は自然に治ったり、短期間の薬物療法で治ります。

  1. 慢性副鼻腔炎

90日以上、副鼻腔粘膜の炎症が長引いた場合を指します。いわゆる蓄膿症とはこの慢性副鼻腔炎のことを指します。

問題となるのは急性副鼻腔炎から膿を排出する能力を持った粘膜の働きが悪くなり、粘膜そのものが腫れ上がって鼻腔との交通路をふさいでしまい、さらに炎症が治りにくくなるという悪循環におちいります。この状態が慢性副鼻腔炎です。ひどいときには腫れた粘膜が鼻腔まで広がって、ポリープ(いわゆる鼻茸)になったりします。

治りにくいので慢性化する前に受診し、早めに副鼻腔炎を治すことが必要です。

 

副鼻腔炎の症状

  1. 鼻水

初めは無色透明な鼻水でも炎症が進行すると急性副鼻腔炎は膿の混じった鼻汁(黄・緑)がよく見られ、慢性期には粘調のある白い鼻水が多くみられます。

  1. 鼻づまり

鼻腔や副鼻腔の粘膜の腫れやあらわれたり、ポリープになると、空気の通る隙間が狭くなるので鼻づまりがみられます。 また、慢性的な鼻水が鼻腔に溜まったり、鼻中隔弯曲や中甲介蜂巣などの骨構造異常も鼻づまりの原因となります。またアレルギー性鼻炎の合併により下甲介粘膜が腫脹することも原因となります。

  1. 後鼻漏

副鼻腔炎の場合は鼻水が出るだけではなく、喉に流れて咽頭炎や気管支炎の原因になることもあります。

  1. 痛み

急性の副鼻腔炎に多いですが、頬や額、両眼間の痛み、頭痛などが起こることがあります。慢性の場合にも額から頭の辺りの重い感じはしばしば認められ、風邪の際にこのような痛みを繰り返すような事があれば副鼻腔炎の可能性もあります。また、眼痛や視力障害をきたすこともあります。これは眼の近くの副鼻腔に高度の炎症が起こるためです。

  1. 嗅覚障害

嗅裂部(匂いを感じるところ)の粘膜が腫れたり、炎症が長引いたりすると嗅覚障害が起こることがあります。鼻中隔の弯曲や中甲介蜂巣などの鼻腔形態異常も増悪因子となります。治療が遅れると改善しにくい事があります。

 

副鼻腔炎の治療方法

  1. 保存療法

膿を吸って鼻の中の洗浄と抗生物質の投与です。ネブライザー療法という抗生物質等の薬を細かくして副鼻腔まで届きやすくなるようにその蒸気を鼻から吸う療法があります。

慢性の副鼻腔炎は、加えてマクロライドという抗生物質の一種を少量、2-3ヶ月投与する治療法が有効です。これは菌を粘膜の機能を正常化するためで軽症の副鼻腔炎であればこの治療法で完治する場合も少なくありません。   (図:ネブライザー)

  1. 手術療法

保存療法を行っても、なかなか治らない場合は手術も検討します。   

 

小児の副鼻腔炎

 

副鼻腔は新生児期には空洞がなく鼻腔ともつながっていません。2歳頃から形成され、はじめて完成するのは15~17歳以降とされていますので、乳幼児の副鼻腔炎は少なく、4~8歳頃から発症しやすくなります。慢性副鼻腔炎は治療期間が長く必要になり、集中力が著しく落ちるため学習に悪影響を及ぼしやすく、滲出性中耳炎や睡眠障害などにもつながる可能性があります。また副鼻腔炎は風邪など鼻の炎症が一緒に起こることが多く、耳管を通じて中耳炎を起こすこともよくあります。後鼻漏があると就寝中に呼吸がうまくできなくなって何度も目覚めて就眠障害を起こすこともあります。

 

お子さんのサインに注意!
  1. 黄色っぽい鼻水、粘り気のある鼻水、鼻づまり、鼻づまりによるいびき
  2. 匂いがわかりにくい
  3. 喉に鼻から鼻水が流れる状態
  4. 痰、咳
  5. 顔を押すと痛み、頭痛

 

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